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株式会社 白寿生科学研究所

 

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マインドワクワク vol.2〜いまこの瞬間からできること〜

~いまこの瞬間からできること

マインドフルネスな状態をつくるために、いまこの瞬間からできることがあります。とても簡単なことですが、ほとんどの人がやっていないことでもあります。
それは、背筋を伸ばして、深い呼吸をすることです。

現代人は呼吸が浅くなっているといわれていますが、その大きな理由の1つは姿勢の悪さにあります。

ノートパソコンやスマートフォンを使うと、どうしても背中が曲がって猫背になりがちです。背中が曲がっていると、横隔膜を使うことができないので、呼吸が浅くなってしまうのです。

呼吸は、その人の身体や感情のバロメーターです。
ストレスやイライラは、浅い呼吸となってあらわれます。十分な酸素が体にも脳にも行き渡らないのですから、心身が不調になるのは当たり前です。
「最近、ストレスが溜まっているなあ」「体がすぐに疲れてしまう」と感じている人は、いますぐ背筋を伸ばして、2、3分でいいので、ゆっくりと深い呼吸をしてみてください。

深い呼吸のポイントは、ゆっくり吐くことです。
鼻から5秒ぐらい吸って、吐くときは口からでも鼻からでもいいので、10秒から15秒かける。

私たちの身体は、息を吸うときには交感神経が、息を吐くときには副交感神経が働いています。
交感神経は興奮や緊張状態にあるときに優位になるのに対して、副交感神経はリラックスした状態にあるときに優位になります。
ゆっくりと長く息を吐くことは、副交感神経を優位にするので、リラックス状態を生み出しやすいのです。

息をゆっくり吐いているとき、体内に二酸化炭素が溜まってきます。血液中に二酸化炭素が行きわたると、幸せな気分をもたらす神経伝達物質であるセロトニンの分泌が増えていきます。
セロトニンには、気分や感情の高ぶりを抑えたり、衝動的な行動を抑制したりする効果があることが知られています。つまり、脳内にこの物質が分泌されることによってストレスやイライラが取り除かれ、心をゆったりとした状態に置くことができるわけです。


1日のうちに、緊張状態や興奮状態にある時間が長いほど脳は疲れます。ですから、意識して脳をリラックスさせてやる時間を増やすことはとても重要です。
1日に1回でもいいので、まずは姿勢と呼吸を整える時間をつくってみましょう。とくに、プレゼンテーションや大事な商談、打ち合わせの前に呼吸をととのえると、冷静な状態でのぞめるようになります。

 背筋を伸ばして、深い呼吸をする――こんな簡単なことを続けていくだけでも、マインドフルネスがはっきりと改善していきます。
 

石川善樹YOSHIKI ISHIKAWA
予防医学研究者、博士(医学)
1981年、広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院修了後、自治医科大学で博士(医学)取得。公益財団法人Wellbeing for Planet Earth代表理事。
「人がよく生きる(Good Life)とは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的研究を行う。
専門分野は、予防医学、行動科学、計算創造学、概念進化論など。
近著は、フルライフ(NewsPicks Publishing)、考え続ける力(ちくま新書)など。