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株式会社 白寿生科学研究所

 

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WOW!エンタメ〜アート vol.1 ~モーリス・ベジャール・バレエ団2021年日本公演 「人はいつでも夢想する」、「ボレロ」他/「バレエ・フォー・ライフ」

微かにきこえるリズム。円形の大きな赤いテーブルのうえ、ソロ・ダンサーのまっすぐに伸ばした指先から、照明が徐々に全身が浮かびあがらせてゆく。上半身裸のダンサーたちはテーブルをとりかこむようにして、何かを捧げ持つよう、ソロのエコーのよう、それぞれはすこしずつ違っているのに、鋭角的に、ひとつのかたちを織りあげてゆく。

『ボレロ』が踊られる場面をご覧になった方は多かろう。この振付をしたのが、2007年に亡くなったモーリス・ベジャール。20世紀の半ばから、バレエの進化・深化を体現したこの人物のしごとは、現在モーリス・ベジャール・バレエ団が継承している。

感染症下ではありながら、細心の注意をはらってスイスからやってくるこのバレエ団、今回は2つのプログラムが用意されている。ひとつは『ボレロ』を中心とする3曲。もうひとつは『バレエ・フォー・ライフ』。とくにおすすめなのは後者。すこし前にあらためて評判になったクイーンの楽曲を中心に、モーツァルトを組みあわせ、衣裳はヴェルサーチが担当。

『白鳥の湖』や『眠りの森の美女』だけじゃない、20世紀後半のバレエのかたちを、ここで発見できるのでは


概要/モーリス・ベジャール・バレエ団/2021/NBS公演一覧/NBS日本舞台芸術振興会

小沼純一Jun' ichi Konuma (音楽・文芸批評家/早稲田大学学術院教授)
1959年東京生まれ。音楽を中心にしながら、文学、映画など他分野と音とのかかわりを探る批評を展開する。現在、早稲田大学学術院教授。音楽・文芸批評家。著書に『武満徹 音・ことば・イメージ』、『バカラック、ルグラン、ジョビン 愛すべき音楽家たちの贈り物』『ミニマル・ミュージック その展開と思考』『魅せられた身体 旅する音楽家コリン・マクフィーとその時代』『映画に耳を』他多数。詩集に『しあわせ』『サイゴンのシド・チャリシー』ほか。編著に『武満徹エッセイ選』『高橋悠治対談選』『ジョン・ケージ著作選』ほか。